米国で調査中の中国ビットコインマイニングハードウェア企業

Bitmainテクノロジーズ（北京拠点の暗号資産マイニングリグ企業）が、米国での潜在的な監視活動の疑いで調査を受けています。

概要

• 米国連邦機関が中国拠点のBitmainに対する調査を開始
• 調査は、同社のマイニングリグが諜報活動に利用可能かどうかを検証
• 国土安全保障省（DHS）は、Bitmain社のマシンが米国の重要インフラ付近で稼働していることに懸念

米国で暗号資産に好意的な規制の変化が進む中、あるマイニングハードウェアプロバイダーが国家安全保障リスクのため調査を受ける事態となりました。11月21日（金）、米国連邦機関がBitmain Technologiesに対し、潜在的な諜報活動の懸念から調査を行っているとの報道がありました。

具体的には、国土安全保障省、上院情報特別委員会、他の機関が、Bitmain社のASICデバイスにリモートアクセス、データ漏洩、破壊行為を可能にする未公開の機能が存在するかどうかを調査しています。

報道によれば、米国当局はBitmain社のビットコイン(BTC)マイニングマシンのクラスターが、重要インフラ付近で稼働していることに懸念を抱きました。これには発電網、軍事基地、エネルギー施設、その他の重要インフラが含まれます。

Bitmainデバイスが港で押収・分解

7月、上院情報特別委員会の報告書は、Bitmainデバイスが中国から操作される可能性を指摘しました。また、これらのデバイスが米国にもたらす「いくつかの憂慮すべき脆弱性」についても言及しています。

Bitmainはまた、「オペレーション・レッドサンセット」と呼ばれる連邦調査の標的にもなりました。この調査は、同社の機器がスパイ行為や破壊活動のために制御できるかどうかを判断するものでした。これらのデバイスは米国の港で押収され、悪意のある機能がないか分解して検査されました。ただし、調査官は何か発見があったかどうかは明らかにしていません。

Bitmainは、「中国から自社デバイスをリモート操作できる」という主張は「完全に事実無根」だと述べています。また、「オペレーション・レッドサンセット」を含むいかなる調査についても把握していないと主張しています。

中国による監視は、長年にわたり米国当局にとって大きな懸念事項となっています。特に米国当局はTikTokを標的とし、2022年には政府所有デバイスでのアプリ使用を禁止しました。2024年にはバイデン大統領が、TikTokに対して米国事業の売却を強制するか、全国的な禁止に直面する法律に署名しています。