人工知能(AI)データセンター電力需要の急増に伴い、米国テキサス州のエネルギー開発業者が独自の計画を提案。退役した米国海軍の原子力装置を電力供給源として再利用することを目指している。プライベートデータインフラストラクチャにおいて高性能かつ24時間稼働の電力供給が求められる背景の中、このような方案は新たな解決策として注目されている。
この計画はHGPスマートエネルギー社が主導し、米国エネルギー省に「コアホールディングプロジェクト」の名で申請し、政府のエネルギーファイナンスプログラムの下でローン保証を求めている。具体的には、テネシー州オークウッドリッジ国立研究所付近に退役した海軍の原子炉を2基設置し、大規模なデータセンターに電力を供給する計画だ。
HGPが利用を検討している原子炉は、米国海軍の空母や潜水艦に数十年にわたり動力を供給してきた加圧水型原子炉である。これらの装置は、ウェスティングハウス電気やゼネラル・エレクトリックなどが製造し、長期の運用性能と安全性が実証されている。