今回の下落はどれほど激しいのか？ビットコインは2010年以来最も厳しい記録を更新した——11日連続で陰線続き、単月で一気に25%下落。このデータは2022年のベアマーケットでも相当過激な部類だ。イーサリアムは言うまでもなく、一時2700ドルを割り込み、暗号市場全体の時価総額も3兆ドル下回る水準まで叩き落された。

パニック感情は目に見えている。市場の恐怖指数は「極度の恐怖」ゾーンへまっしぐら、機関投資家の資金流出は個人投資家よりも速い——ビットコインETFは1日で9億ドルの純流出、さらに驚くべきことに、十数年ビットコインを保有してきたレジェンド級の古参クジラ、アーヴィン・ゴーデンまでが耐えきれず、13億ドル分を一気に売却して市場から退場した。ベテラン勢が次々と撤退している中、新規参入者が平静でいられるだろうか？

しかし、物語は往々にして最も絶望的な時に転機を迎える。

市場が悲鳴に包まれる中、米国財務長官ベセントが木曜の夜、ワシントンD.C.のビットコインテーマバー「Pubkey DC」に突如現れ、このニュースは瞬く間に業界内で話題となった。注目すべきは、この財務長官がずっとクリプト業界の「味方」だったこと——就任直後から米国を暗号イノベーションの中心にすると公言し、国家ビットコイン備蓄計画の検討まで示唆してきた。今回はビットコインのランドマークに自ら足を運び、注目を集めている。

業界のベテランたちはすでに「これは政策転換のサインでは？」と嗅ぎ取っている。

振り返れば、毎回、市場が人生を疑うほど下落し、そこへ政策の暖かい風が吹くと、それが次のラリーの起点となってきた。市場のクリーンアップ＋政策緩和、このシナリオは何度も繰り返されている。今回の財務長官のバー訪問が、果たして相場反転の導火線となるのか？今後に注目したい。