午前2時、スマホが突然振動した。開いてみると、広東の友人からのメッセージ——明らかに泣き声混じりでこう言っていた。「兄弟、俺の1万ドルが一瞬で消えた、全力10倍ロングしたらたった3％下がっただけで……」

彼のポジション記録を見て、思わず言葉を失った。9500USDTを一気に突っ込んで、損切りすら設定していない。

多くの人は全力（フルポジ）こそが耐久力だと思いがちだが、それは完全な誤解だ。ロスカットされるのはレバレッジそのもののせいではなく、本当に致命的なのはポジション管理の崩壊だ。

例えるなら：手元に1,000元あって、そのうち900元を10倍レバでポジションを取れば、相場が逆に5％動いただけで即退場。でも100元だけで10倍レバなら？50％も動かなきゃ飛ばされない——この友人の悲劇は、資金の95％を突っ込んで、ちょっとした値動きですぐに耐えられなくなったことだ。

とはいえ、全力が絶対ダメというわけでもない。自分もこのモードで半年ほど運用して、口座は倍以上になった。大事なのは、いくつかの鉄則を守ることだ。

**一つ目：1回の投入は20％まで厳守**

1万ドルの口座なら、最大で2,000ドルまで。仮に逆方向で損切り10％でも損失は200ドル、元本が残るからいつでも立て直せる。

**二つ目：1回の損失は3％まで**

2,000ドルで10倍レバをかける場合は、あらかじめ損切りを1.5％以内に設定。損失最大でも300ドル、総資金の3％に収まる。3回連続で負けても大きなダメージにはならない。

**三つ目：レンジ相場では手を出さず、利益が出ても追い玉しない**

値動きが膠着している時はいくら魅力的でもエントリーせず、トレンドがはっきりしてから入る。入った後も追加でポジションを増やさず、感情に左右されないこと。

知り合いのトレーダーで、以前は毎月ロスカットされていた人がいた。後にこのルール通り3カ月運用したら、5,000ドルから8,000ドルまで増やした。彼自身がこう言っていた。「昔は全力って一発勝負のギャンブルだと思ってたけど、今は全力こそ生き残るための手段だってわかった。」

結局のところ、全力という戦略は方向性の正しさを賭けるものじゃなく、自分に十分なミスの余地を残すためのもの。軽めのポジションでの試しと徹底したリスク管理があってこそ、仮想通貨の荒波に耐えて生き残れるのだ。