最近A株の動向を見返していると、ますますはっきり感じることがある。年末のこの相場がなぜ上がりきらないのか？答えは実に痛い——大口資金は休むべき時に休み、逃げるべき時には加速して撤退している。

まずは持株売却の話から。11月はまたもや公告が集中し始めており、馴染みのあるパターン、馴染みのある雰囲気で、8月のあの操作によく似ている。当時の公告を覚えているだろうか？株主たちは公告後15営業日から3ヶ月以内に現金化を済ませていた。今振り返ると、おそらく一部の人は今まさに執行段階にいる可能性が高い。そして新たな公告もまた出てきており、タイムウィンドウも同じく今後3ヶ月間。これは年末にもともと脆弱な市場心理に追い打ちをかけるものだ。

拓荆科技の今夜の持株売却公告もかなり注目を集めた。大基金は今後3ヶ月以内に最大3%まで売却する予定——正直これは特に驚きではない。大基金の立ち位置を理解する必要がある。保有しているのはIPO前の古い株で、主な任務は半導体などのハイテク産業を支援すること。今や科創板の多くの銘柄は株価が数倍になり、年内の上昇幅もかなりのもの。段階的な役割は果たしたので、撤退も正常な資本運用のロジックだ。

しかし、さらに警戒すべきはもう一つの「見えない」持株売却だ。今年、科創板と創業板でのインクワイアリートランスファー（価格応札による譲渡）による持株売却規模は、すでに1,000億元近くに達している。この方式は、よくある集中取引、協議譲渡、ブロックディールなどとは異なり、比較的新しい退出チャネルだ。表向きは控えめだが、実際の資金流出規模は決して小さくない。

要するに、今のA株はこういう状況だ。個人投資家は希望を抱いて入ってきているが、大口資金は計画的に撤退している。この構造的な矛盾が解決しない限り、市場が本当の上昇トレンドに入るのは、確かに難しい。